ふと眼が覚めて何をしているかと一分ばかり細目に眼をあけて見ると、彼は余念もなくアンドレア・デル・サルトを極め込んでいる。
吾輩はこの有様を見て覚えず失笑するのを禁じ得なかった。
彼は彼の友に揶揄せられたる結果としてまず手初めに吾輩を写生しつつあるのである。