そして、自分には手の届かない一流の藝者だつたので、最初からあきらめてゐたゞけに、木村の話は意外でもあり、同情の程度も大きかつた。
木村は私にさう云はれると、感極まつて例の「君、握手しよう」を連発しながら、何度も/\私の手を握り締めた。
二人はすつかり意気投合して好い気持でメートルを上げた。