湯気が籠るのを防ぐためか、座敷で云えば欄間と云ったような部分にも、やはり硝子戸の設けがあって、半分ほど隙かされたその二枚の間から、冷たい一道の夜気が、縕袍を脱ぎにかかった津田の身体を、山里らしく襲いに来た。
「ああ寒い」
津田はざぶんと音を立てて湯壺の中へ飛び込んだ。
湯気が籠るのを防ぐためか、座敷で云えば欄間と云ったような部分にも、やはり硝子戸の設けがあって、半分ほど隙かされたその二枚の間から、冷たい一道の夜気が、縕袍を脱ぎにかかった津田の身体を、山里らしく襲いに来た。
「ああ寒い」
津田はざぶんと音を立てて湯壺の中へ飛び込んだ。