夏目漱石 『明暗』 胡乱なうちにも、この階子段だけはけっして先刻下りなかったというたしかな記憶が彼にあった。 そこを上っても自分の室へは帰れないと気がついた彼は、もう一遍後戻りをする覚悟で、鏡から離れた身体を横へ向け直した。 百七十六 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア