夏目漱石 『明暗』 室の四角が寝ていられないほど明るくなって、外部に朝日の影が充ち渡ると思う頃、始めて起き上った津田の瞼はまだ重かった。 彼は楊枝を使いながら障子を開けた。 そうして昨夜来の魔境から今ようやく覚醒した人のような眼を放って、そこいらを見渡した。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア