姉と喧嘩をして、もう向うから謝罪って来ても勘忍してやらないと覚悟を極めたが、いくら待っていても、姉が詫まらないので、仕方なしにこちらからのこのこ出掛けて行ったくせに、手持無沙汰なので、向うで御這入りというまで、黙って門口に立っていた滑稽もあった。
古い額を眺めた健三は、子供の時の自分に明らかな記憶の探照燈を向けた。
そうしてそれほど世話になった姉夫婦に、今は大した好意を有つ事が出来にくくなった自分を不快に感じた。
姉と喧嘩をして、もう向うから謝罪って来ても勘忍してやらないと覚悟を極めたが、いくら待っていても、姉が詫まらないので、仕方なしにこちらからのこのこ出掛けて行ったくせに、手持無沙汰なので、向うで御這入りというまで、黙って門口に立っていた滑稽もあった。
古い額を眺めた健三は、子供の時の自分に明らかな記憶の探照燈を向けた。
そうしてそれほど世話になった姉夫婦に、今は大した好意を有つ事が出来にくくなった自分を不快に感じた。