二人はしばらくその柴野という士官について話し合った。
彼が今高崎にいない事や、もっと遠くの西の方へ転任してから幾年目になるという事や、相変らずの大酒で家計があまり裕でないという事や、すべてこれらは、健三に取って耳新らしい報知に違なかったが、同時に大した興味を惹く話題にもならなかった。
この夫婦に対して何らの悪感も抱いていない健三は、ただそうかと思って平気に聞いているだけであった。
二人はしばらくその柴野という士官について話し合った。
彼が今高崎にいない事や、もっと遠くの西の方へ転任してから幾年目になるという事や、相変らずの大酒で家計があまり裕でないという事や、すべてこれらは、健三に取って耳新らしい報知に違なかったが、同時に大した興味を惹く話題にもならなかった。
この夫婦に対して何らの悪感も抱いていない健三は、ただそうかと思って平気に聞いているだけであった。