夏目漱石 『道草』 それから何も意味なしに、裏表を引繰返して見た。 書類は厚さにしてほぼ二寸もあったが、風の通らない湿気た所に長い間放り込んであったせいか、虫に食われた一筋の痕が偶然健三の眼を懐古的にした。 彼はその不規則な筋を指の先でざらざら撫でて見た。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア