外国から持って帰った記念が、何の興味も惹かなくなりつつある今の彼には、この紙入も無用の長物と見える外はなかった。
細君が何故丁寧にそれを元の場所へ置いてくれたのだろうかとさえ疑った彼は、皮肉な一瞥を空っぽうの入物に与えたぎり、手も触れずに幾日かを過ごした。
その内何かで金の要る日が来た。
外国から持って帰った記念が、何の興味も惹かなくなりつつある今の彼には、この紙入も無用の長物と見える外はなかった。
細君が何故丁寧にそれを元の場所へ置いてくれたのだろうかとさえ疑った彼は、皮肉な一瞥を空っぽうの入物に与えたぎり、手も触れずに幾日かを過ごした。
その内何かで金の要る日が来た。