夏目漱石 『道草』 彼女が黒檀の鞘に折り込まれたその刃を真直に立てずに、ただ黒い柄だけを握っていたので、寒い光は彼の視覚を襲わずに済んだ。 それでも彼はぎょっとした。 半身を床の上に起して、いきなり細君の手から髪剃を挘ぎ取った。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア