舞葡萄とかいう木の一枚板で中を張り詰めたその大きな唐机は、百円以上もする見事なものであった。
かつて親類の破産者からそれを借金の抵当に取った細君の父は、同じ運命の下に、早晩それをまた誰かに持って行かれなければならなかったのである。
「縁起はどうでも好いが、そんな高価いものを買う勇気は当分こっちにもなさそうだ」
舞葡萄とかいう木の一枚板で中を張り詰めたその大きな唐机は、百円以上もする見事なものであった。
かつて親類の破産者からそれを借金の抵当に取った細君の父は、同じ運命の下に、早晩それをまた誰かに持って行かれなければならなかったのである。
「縁起はどうでも好いが、そんな高価いものを買う勇気は当分こっちにもなさそうだ」