幸にして小六はその後一度もやって来ない。
この青年は、至って凝り性の神経質で、こうと思うとどこまでも進んで来るところが、書生時代の宗助によく似ている代りに、ふと気が変ると、昨日の事はまるで忘れたように引っ繰り返って、けろりとした顔をしている。
そこも兄弟だけあって、昔の宗助にそのままである。
幸にして小六はその後一度もやって来ない。
この青年は、至って凝り性の神経質で、こうと思うとどこまでも進んで来るところが、書生時代の宗助によく似ている代りに、ふと気が変ると、昨日の事はまるで忘れたように引っ繰り返って、けろりとした顔をしている。
そこも兄弟だけあって、昔の宗助にそのままである。