宗助はぼんやりして、煙草を吹かし始めたが、向うの部屋で、刷毛を掛ける音がし出した時、
「御米、佐伯の叔母さんは何とか云って来たのかい」と聞いた。
歯痛が自から治まったので、秋に襲われるような寒い気分は、少し軽くなったけれども、やがて御米が隠袋から取り出して来た粉薬を、温ま湯に溶いて貰って、しきりに含嗽を始めた。
宗助はぼんやりして、煙草を吹かし始めたが、向うの部屋で、刷毛を掛ける音がし出した時、
「御米、佐伯の叔母さんは何とか云って来たのかい」と聞いた。
歯痛が自から治まったので、秋に襲われるような寒い気分は、少し軽くなったけれども、やがて御米が隠袋から取り出して来た粉薬を、温ま湯に溶いて貰って、しきりに含嗽を始めた。