中味はわざわざそこへ持って来て置いて行ったように、霜の上にちゃんと据っているが、蓋は二三尺離れて、塀の根に打ちつけられたごとくに引っ繰り返って、中を張った千代紙の模様が判然見えた。
文庫の中から洩れた、手紙や書付類が、そこいらに遠慮なく散らばっている中に、比較的長い一通がわざわざ二尺ばかり広げられて、その先が紙屑のごとく丸めてあった。
宗助は近づいて、この揉苦茶になった紙の下を覗いて覚えず苦笑した。
中味はわざわざそこへ持って来て置いて行ったように、霜の上にちゃんと据っているが、蓋は二三尺離れて、塀の根に打ちつけられたごとくに引っ繰り返って、中を張った千代紙の模様が判然見えた。
文庫の中から洩れた、手紙や書付類が、そこいらに遠慮なく散らばっている中に、比較的長い一通がわざわざ二尺ばかり広げられて、その先が紙屑のごとく丸めてあった。
宗助は近づいて、この揉苦茶になった紙の下を覗いて覚えず苦笑した。