小六は友達からそう呑気な怠けもののように取り扱われるのを、大変不愉快に感じた。
けれども宅に落ちついては、読書も思索も、まるでできなかった。
要するに彼ぐらいの年輩の青年が、一人前の人間になる階梯として、修むべき事、力むべき事には、内部の動揺やら、外部の束縛やらで、いっさい手が着かなかったのである。
小六は友達からそう呑気な怠けもののように取り扱われるのを、大変不愉快に感じた。
けれども宅に落ちついては、読書も思索も、まるでできなかった。
要するに彼ぐらいの年輩の青年が、一人前の人間になる階梯として、修むべき事、力むべき事には、内部の動揺やら、外部の束縛やらで、いっさい手が着かなかったのである。