宗助は坂井から取って来た品が、御米の嗜好に合ったので、久しぶりに細君を喜ばせてやった自覚があるばかりだったから、別段そこには気がつかなかった。
御米もちょっと宗助の顔を見たなりその時は何にも云わなかった。
けれども夜に入って寝る時間が来るまで御米はそれをわざと延ばしておいたのである。
宗助は坂井から取って来た品が、御米の嗜好に合ったので、久しぶりに細君を喜ばせてやった自覚があるばかりだったから、別段そこには気がつかなかった。
御米もちょっと宗助の顔を見たなりその時は何にも云わなかった。
けれども夜に入って寝る時間が来るまで御米はそれをわざと延ばしておいたのである。