帰りにはいつも、今日はことによると留守のうちになどと案じ続けては、自分の家の格子の前に立った。
そうして半ば予期している赤児の泣声が聞えないと、かえって何かの変でも起ったらしく感じて、急いで宅へ飛び込んで、自分と自分の粗忽を恥ずる事があった。
幸に御米の産気づいたのは、宗助の外に用のない夜中だったので、傍にいて世話のできると云う点から見ればはなはだ都合が好かった。
帰りにはいつも、今日はことによると留守のうちになどと案じ続けては、自分の家の格子の前に立った。
そうして半ば予期している赤児の泣声が聞えないと、かえって何かの変でも起ったらしく感じて、急いで宅へ飛び込んで、自分と自分の粗忽を恥ずる事があった。
幸に御米の産気づいたのは、宗助の外に用のない夜中だったので、傍にいて世話のできると云う点から見ればはなはだ都合が好かった。