自分のように出来損いの木像は仏師屋の隅で虫が喰うまで白木のまま燻っていても遺憾はないが、これは旨く仕上がったと思う彫刻には一日も早く箔を塗ってやりたい。
「本当に論文を書きかけたのか」と鈴木君の合図はそっち除けにして、熱心に聞く。
「よく人の云う事を疑ぐる男だ。
自分のように出来損いの木像は仏師屋の隅で虫が喰うまで白木のまま燻っていても遺憾はないが、これは旨く仕上がったと思う彫刻には一日も早く箔を塗ってやりたい。
「本当に論文を書きかけたのか」と鈴木君の合図はそっち除けにして、熱心に聞く。
「よく人の云う事を疑ぐる男だ。