せんだってじゅうは毎晩ウェブスターの大字典さえ抱えて来たくらいである。
思うにこれは主人の病気で贅沢な人が竜文堂に鳴る松風の音を聞かないと寝つかれないごとく、主人も書物を枕元に置かないと眠れないのであろう、して見ると主人に取っては書物は読む者ではない眠を誘う器械である。
活版の睡眠剤である。
せんだってじゅうは毎晩ウェブスターの大字典さえ抱えて来たくらいである。
思うにこれは主人の病気で贅沢な人が竜文堂に鳴る松風の音を聞かないと寝つかれないごとく、主人も書物を枕元に置かないと眠れないのであろう、して見ると主人に取っては書物は読む者ではない眠を誘う器械である。
活版の睡眠剤である。