人間から見たら猫などは年が年中同じ顔をして、春夏秋冬一枚看板で押し通す、至って単純な無事な銭のかからない生涯を送っているように思われるかも知れないが、いくら猫だって相応に暑さ寒さの感じはある。
たまには行水の一度くらいあびたくない事もないが、何しろこの毛衣の上から湯を使った日には乾かすのが容易な事でないから汗臭いのを我慢してこの年になるまで洗湯の暖簾を潜った事はない。
折々は団扇でも使って見ようと云う気も起らんではないが、とにかく握る事が出来ないのだから仕方がない。
人間から見たら猫などは年が年中同じ顔をして、春夏秋冬一枚看板で押し通す、至って単純な無事な銭のかからない生涯を送っているように思われるかも知れないが、いくら猫だって相応に暑さ寒さの感じはある。
たまには行水の一度くらいあびたくない事もないが、何しろこの毛衣の上から湯を使った日には乾かすのが容易な事でないから汗臭いのを我慢してこの年になるまで洗湯の暖簾を潜った事はない。
折々は団扇でも使って見ようと云う気も起らんではないが、とにかく握る事が出来ないのだから仕方がない。