迷亭が帰ってから、そこそこに晩飯をすまして、また書斎へ引き揚げた主人は再び拱手して下のように考え始めた。
「自分が感服して、大に見習おうとした八木独仙君も迷亭の話しによって見ると、別段見習うにも及ばない人間のようである。
のみならず彼の唱道するところの説は何だか非常識で、迷亭の云う通り多少瘋癲的系統に属してもおりそうだ。
迷亭が帰ってから、そこそこに晩飯をすまして、また書斎へ引き揚げた主人は再び拱手して下のように考え始めた。
「自分が感服して、大に見習おうとした八木独仙君も迷亭の話しによって見ると、別段見習うにも及ばない人間のようである。
のみならず彼の唱道するところの説は何だか非常識で、迷亭の云う通り多少瘋癲的系統に属してもおりそうだ。