まずへっついの影にある鮑貝の中を覗いて見ると案に違わず、夕べ舐め尽したまま、闃然として、怪しき光が引窓を洩る初秋の日影にかがやいている。
御三はすでに炊き立の飯を、御櫃に移して、今や七輪にかけた鍋の中をかきまぜつつある。
釜の周囲には沸き上がって流れだした米の汁が、かさかさに幾条となくこびりついて、あるものは吉野紙を貼りつけたごとくに見える。
まずへっついの影にある鮑貝の中を覗いて見ると案に違わず、夕べ舐め尽したまま、闃然として、怪しき光が引窓を洩る初秋の日影にかがやいている。
御三はすでに炊き立の飯を、御櫃に移して、今や七輪にかけた鍋の中をかきまぜつつある。
釜の周囲には沸き上がって流れだした米の汁が、かさかさに幾条となくこびりついて、あるものは吉野紙を貼りつけたごとくに見える。