此小説は主人公が東京へ出てからの心の変化に、前半程緻密な且つ穏当な、芸術的描写が欠けているため、多少のむらがあると思いますが、世間でいう小説の意味から批判すると、或は圧巻の作かも知れません。
要するに貴方の書き方は絹漉し豆腐のように、又婦人の餅肌のように柔らかなのです、上部ばかり手触りが好いのかと思うと、中味迄ふくふくしているのです。
線でいうと、外の人の文章が直線で出来ているのに反して、あなたのは何処も婉曲な曲線の配合で成り立っているような気がします。
此小説は主人公が東京へ出てからの心の変化に、前半程緻密な且つ穏当な、芸術的描写が欠けているため、多少のむらがあると思いますが、世間でいう小説の意味から批判すると、或は圧巻の作かも知れません。
要するに貴方の書き方は絹漉し豆腐のように、又婦人の餅肌のように柔らかなのです、上部ばかり手触りが好いのかと思うと、中味迄ふくふくしているのです。
線でいうと、外の人の文章が直線で出来ているのに反して、あなたのは何処も婉曲な曲線の配合で成り立っているような気がします。