たちの悪るい毬栗坊主だ。
ところへ後ろの襖をすうと開けて、雪江さんが一碗の茶を恭しく坊主に供した。
平生なら、そらサヴェジ・チーが出たと冷やかすのだが、主人一人に対してすら痛み入っている上へ、妙齢の女性が学校で覚え立ての小笠原流で、乙に気取った手つきをして茶碗を突きつけたのだから、坊主は大に苦悶の体に見える。
たちの悪るい毬栗坊主だ。
ところへ後ろの襖をすうと開けて、雪江さんが一碗の茶を恭しく坊主に供した。
平生なら、そらサヴェジ・チーが出たと冷やかすのだが、主人一人に対してすら痛み入っている上へ、妙齢の女性が学校で覚え立ての小笠原流で、乙に気取った手つきをして茶碗を突きつけたのだから、坊主は大に苦悶の体に見える。