主人は面倒になったと見えて、ついと立って書斎へ這入ったと思ったら、何だか古ぼけた洋書を一冊持ち出して来て、ごろりと腹這になって読み始めた。
独仙君はいつの間にやら、床の間の前へ退去して、独りで碁石を並べて一人相撲をとっている。
せっかくの逸話もあまり長くかかるので聴手が一人減り二人減って、残るは芸術に忠実なる東風君と、長い事にかつて辟易した事のない迷亭先生のみとなる。
主人は面倒になったと見えて、ついと立って書斎へ這入ったと思ったら、何だか古ぼけた洋書を一冊持ち出して来て、ごろりと腹這になって読み始めた。
独仙君はいつの間にやら、床の間の前へ退去して、独りで碁石を並べて一人相撲をとっている。
せっかくの逸話もあまり長くかかるので聴手が一人減り二人減って、残るは芸術に忠実なる東風君と、長い事にかつて辟易した事のない迷亭先生のみとなる。