と、こう考えたので、今迄の様にうっかりして居ては駄目だから、寧そ初めからやり直した方がいいと思って、友達などが待って居て追試験を受けろと切りに勧めるのも聞かず、自分から落第して再び二級を繰返すことにしたのである。
人間と云うものは考え直すと妙なもので、真面目になって勉強すれば、今迄少しも分らなかったものも瞭然と分る様になる。
前には出来なかった数学なども非常に出来る様になって、一日親睦会の席上で誰は何科へ行くだろう誰は何科へ行くだろうと投票をした時に、僕は理科へ行く者として投票された位であった。