こぼれ梅を一枚の半襟の表に掃き集めた真中に、明星と見まがうほどの留針が的皪と耀いて、男の眼を射る。
女の振り向いた方には三尺の台を二段に仕切って、下には長方形の交趾の鉢に細き蘭が揺るがんとして、香の煙りのたなびくを待っている。
上段にはメロスの愛神の模像を、ほの暗き室の隅に夢かとばかり据えてある。
こぼれ梅を一枚の半襟の表に掃き集めた真中に、明星と見まがうほどの留針が的皪と耀いて、男の眼を射る。
女の振り向いた方には三尺の台を二段に仕切って、下には長方形の交趾の鉢に細き蘭が揺るがんとして、香の煙りのたなびくを待っている。
上段にはメロスの愛神の模像を、ほの暗き室の隅に夢かとばかり据えてある。