余はおろす事も上げる事も、また半途に支える事もできない腕を意識しつつそのやりどころに窮した。
ようやく傍のものの気がついて、自分の手をわが手に添えて、無理のないように顔の所まで持って来てくれて、帰りにもまた二つ腕をいっしょにしてやっと床の上まで戻した時には、どうしてこう自己が空虚になったものか、我ながらほとんど想像がつかなかった。
後から考えて見て、あれは全く護謨風船に穴が開いて、その穴から空気が一度に走り出したため、風船の皮がたちまちしゅっという音と共に収縮したと一般の吐血だから、それでああ身体に応えたのだろうと判断した。