そこに重厚な好所があるとすれば、子規の画はまさに働きのない愚直ものの旨さである。
けれども一線一画の瞬間作用で、優に始末をつけられべき特長を、とっさに弁ずる手際がないために、やむをえず省略の捷径を棄てて、几帳面な塗抹主義を根気に実行したとすれば、拙の一字はどうしても免れがたい。
子規は人間として、また文学者として、最も「拙」の欠乏した男であった。
そこに重厚な好所があるとすれば、子規の画はまさに働きのない愚直ものの旨さである。
けれども一線一画の瞬間作用で、優に始末をつけられべき特長を、とっさに弁ずる手際がないために、やむをえず省略の捷径を棄てて、几帳面な塗抹主義を根気に実行したとすれば、拙の一字はどうしても免れがたい。
子規は人間として、また文学者として、最も「拙」の欠乏した男であった。