夏目漱石 『初秋の一日』 その青いなかの切通しへ三人の車が静かにかかって行く。 車夫は草鞋も足袋も穿かずに素足を柔かそうな土の上に踏みつけて、腰の力で車を爪先上りに引き上げる。 すると左右を鎖す一面の芒の根から爽かな虫の音が聞え出した。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア