すると左右を鎖す一面の芒の根から爽かな虫の音が聞え出した。
それが幌を打つ雨の音に打ち勝つように高く自分の耳に響いた時、自分はこの果しもない虫の音に伴れて、果しもない芒の簇りを眼も及ばない遠くに想像した。
そうしてそれを自分が今取り巻かれている秋の代表者のごとくに感じた。
すると左右を鎖す一面の芒の根から爽かな虫の音が聞え出した。
それが幌を打つ雨の音に打ち勝つように高く自分の耳に響いた時、自分はこの果しもない虫の音に伴れて、果しもない芒の簇りを眼も及ばない遠くに想像した。
そうしてそれを自分が今取り巻かれている秋の代表者のごとくに感じた。