重吉はほんとうに困ったような顔をして、いろいろ泣きついた。
自分は頑として破談を主張したが、最後に、それならば、彼が女を迎えるまでの間、謹慎と後悔を表する証拠として、月々俸給のうちから十円ずつ自分の手もとへ送って、それを結婚費用の一端とするなら、この事件は内済にして勘弁してやろうと言いだした。
重吉は十円を五円に負けてくれと言ったが、自分は聞き入れないで、とうとうこっちの言い条どおり十円ずつ送らせることに取りきめた。
重吉はほんとうに困ったような顔をして、いろいろ泣きついた。
自分は頑として破談を主張したが、最後に、それならば、彼が女を迎えるまでの間、謹慎と後悔を表する証拠として、月々俸給のうちから十円ずつ自分の手もとへ送って、それを結婚費用の一端とするなら、この事件は内済にして勘弁してやろうと言いだした。
重吉は十円を五円に負けてくれと言ったが、自分は聞き入れないで、とうとうこっちの言い条どおり十円ずつ送らせることに取りきめた。