おかしなことと私はその近所を注意して見おろしていると、薄暗い森の奥から下草を分けながら、道もない所をこなたへやって来る者があります。
初めは何者とも知れませんでしたが、森を出て石垣の下に現われたところを見ると、十一か十二歳と思わるる男の子です。
紺の筒袖を着て白もめんの兵児帯をしめている様子は百姓の子でも町家の者でもなさそうでした。
おかしなことと私はその近所を注意して見おろしていると、薄暗い森の奥から下草を分けながら、道もない所をこなたへやって来る者があります。
初めは何者とも知れませんでしたが、森を出て石垣の下に現われたところを見ると、十一か十二歳と思わるる男の子です。
紺の筒袖を着て白もめんの兵児帯をしめている様子は百姓の子でも町家の者でもなさそうでした。