此至情をあざける人は、百萬年も千萬年も生きるが可い、御氣の毒ながら地球の皮は忽ち諸君を吸ひ込むべく待つて居る、泡のかたまり先生諸君、僕は諸君が此不可思議なる大宇宙をも統御して居るやうな顏構をして居るのを見ると冷笑したくなる僕は諸君が今少しく眞面目に、謙遜に、嚴肅に、此人生と此天地の問題を見て貰ひたいのである。
諸君が戀を笑ふのは、畢竟、人を笑ふのである、人は諸君が思つてるよりも神祕なる動物である。
若し人の心に宿る所の戀をすら笑ふべく信ずべからざる者ならば、人生遂に何の價ぞ、人の心ほど嘘僞な者は無いではないか。