其日はそれで別れ、其後は互に誘ひ合つて釣に出掛て居たが、ボズさんの家は一室しかない古い茅屋で其處へ獨でわびしげに住んで居たのである。
何でも無遠慮に話す老人が身の上の事は成る可く避けて言はないやうにして居た。
けれど遠まはしに聞き出した處によると、田之浦の者で倅夫婦は百姓をして可なりの生活をして居るが、其夫婦のしうちが氣に喰ぬと言つて十何年も前から一人で此處に住んで居るらしい、そして倅から食ふだけの仕送りを爲て貰つてる樣子である。
其日はそれで別れ、其後は互に誘ひ合つて釣に出掛て居たが、ボズさんの家は一室しかない古い茅屋で其處へ獨でわびしげに住んで居たのである。
何でも無遠慮に話す老人が身の上の事は成る可く避けて言はないやうにして居た。
けれど遠まはしに聞き出した處によると、田之浦の者で倅夫婦は百姓をして可なりの生活をして居るが、其夫婦のしうちが氣に喰ぬと言つて十何年も前から一人で此處に住んで居るらしい、そして倅から食ふだけの仕送りを爲て貰つてる樣子である。