『一村離れて林や畑の間をしばらく行くと日はとっぷり暮れて二人の影がはっきりと地上に印するようになった。
振り向いて西の空を仰ぐと阿蘇の分派の一峰の右に新月がこの窪地一帯の村落を我物顔に澄んで蒼味がかった水のような光を放っている。
二人は気がついてすぐ頭の上を仰ぐと、昼間は真っ白に立ちのぼる噴煙が月の光を受けて灰色に染まって碧瑠璃の大空を衝いているさまが、いかにもすさまじくまた美しかった。
『一村離れて林や畑の間をしばらく行くと日はとっぷり暮れて二人の影がはっきりと地上に印するようになった。
振り向いて西の空を仰ぐと阿蘇の分派の一峰の右に新月がこの窪地一帯の村落を我物顔に澄んで蒼味がかった水のような光を放っている。
二人は気がついてすぐ頭の上を仰ぐと、昼間は真っ白に立ちのぼる噴煙が月の光を受けて灰色に染まって碧瑠璃の大空を衝いているさまが、いかにもすさまじくまた美しかった。