何處でも可えじや御座んせんか、徳の伴れてゆく處に面白うない處はない」と徳二郎は微笑を帶びて言つた。
此徳二郎といふ男は其頃二十五歳位、屈強な若者で、叔父の家には十一二の年から使はれて居る孤兒である。
色の淺黒い、輪廓の正しい立派な男、酒を飮めば必ず歌ふ、飮ざるも亦た唄ひながら働くといふ至極元氣の可い男であつた。
何處でも可えじや御座んせんか、徳の伴れてゆく處に面白うない處はない」と徳二郎は微笑を帶びて言つた。
此徳二郎といふ男は其頃二十五歳位、屈強な若者で、叔父の家には十一二の年から使はれて居る孤兒である。
色の淺黒い、輪廓の正しい立派な男、酒を飮めば必ず歌ふ、飮ざるも亦た唄ひながら働くといふ至極元氣の可い男であつた。