某は心中深く立腹して、他の事にかこつけて雲飛を中傷し遂に捕へて獄に投じたそして人を以て竊に雲飛の妻に、實は石が慾いばかりといふ内意を傳へさした。
雲飛の妻は早速子と相談し石を某權官に獻じたところ、雲飛は間もなく獄を出された。
獄から歸つて見ると石がない、雲飛は妻を罵り子を毆ち、怒に怒り、狂ひに狂ひ、遂に自殺しようとして何度も妻子に發見されては自殺することも出來ず、懊惱煩悶して居ると、一夜、夢に一個の風采堂々たる丈夫が現れて、自分は石清虚といふものである、決して心配なさるな、君と別れて居るのは一年許のことで、明年八月二日、朝早く海岱門に詣で見給へ、二十錢の代價で再び君の傍に還て來ること受合だと言ふ。