自分の寝静まるのを待って、お政はひそかに箪笥からこの帯を引出し、明朝早くこれを質屋に持込んで母への金を作る積と思い当った時、自分は我知らず涙が頬を流れるのを拭き得なかった。
自分はそのまま帯を風呂敷に包んで元の所に置き、寝間に還って長火鉢の前に坐わり烟草を吹かしながら物思に沈んだ。
自分は果してあの母の実子だろうかというような怪しい惨ましい考が起って来る。
自分の寝静まるのを待って、お政はひそかに箪笥からこの帯を引出し、明朝早くこれを質屋に持込んで母への金を作る積と思い当った時、自分は我知らず涙が頬を流れるのを拭き得なかった。
自分はそのまま帯を風呂敷に包んで元の所に置き、寝間に還って長火鉢の前に坐わり烟草を吹かしながら物思に沈んだ。
自分は果してあの母の実子だろうかというような怪しい惨ましい考が起って来る。