一目にて貧しき家の児なるを知りたり。
唄うはこのごろ流行る歌と覚しく歌の意はわれに解し難し。
ただ二人が唄う節の巧みなる、その声は湿りて重き空気にさびしき波紋をえがき、絶えてまた起こり、起こりてまた絶えつ、周囲に人影見えず、二人はわれを見たれど意にとめざるごとく、一足歩みては唄い、かくて東屋の前に立ちぬ。
一目にて貧しき家の児なるを知りたり。
唄うはこのごろ流行る歌と覚しく歌の意はわれに解し難し。
ただ二人が唄う節の巧みなる、その声は湿りて重き空気にさびしき波紋をえがき、絶えてまた起こり、起こりてまた絶えつ、周囲に人影見えず、二人はわれを見たれど意にとめざるごとく、一足歩みては唄い、かくて東屋の前に立ちぬ。