少年と犬との影が突然消えたと思うと、その曲がり角のすぐ上の古木、昔のままのその枝ぶり、蝉のとまりどころまでが昔そのままなる――豊吉は『なるほど、今の児はあそこへ行くのだな』とうれしそうに笑ッて梅の樹を見上げて、そして角を曲がった。
川柳の陰になった一間幅ぐらいの小川の辺に三、四人の少年が集まっている、豊吉はニヤニヤ笑って急いでそこに往った。
大川の支流のこの小川のここは昔からの少年の釣り場である。
少年と犬との影が突然消えたと思うと、その曲がり角のすぐ上の古木、昔のままのその枝ぶり、蝉のとまりどころまでが昔そのままなる――豊吉は『なるほど、今の児はあそこへ行くのだな』とうれしそうに笑ッて梅の樹を見上げて、そして角を曲がった。
川柳の陰になった一間幅ぐらいの小川の辺に三、四人の少年が集まっている、豊吉はニヤニヤ笑って急いでそこに往った。
大川の支流のこの小川のここは昔からの少年の釣り場である。