磯吉の食事が済むとお源は笊を持て駈出して出たが、やがて量炭を買て来て、火を起しながら今日お徳と木戸のことで言いあったこと、旦那が木戸を見て言った言葉などをべらべら喋舌て聞かしたが、磯は「そうか」とも言わなかった。
そのうち磯が眠そうに大欠伸をしたので、お源は垢染た煎餅布団を一枚敷いて一枚被けて二人一緒に一個身体のようになって首を縮めて寝て了った。
壁の隙間や床下から寒い夜風が吹きこむので二人は手足も縮められるだけ縮めているが、それでも磯の背部は半分外に露出ていた。
磯吉の食事が済むとお源は笊を持て駈出して出たが、やがて量炭を買て来て、火を起しながら今日お徳と木戸のことで言いあったこと、旦那が木戸を見て言った言葉などをべらべら喋舌て聞かしたが、磯は「そうか」とも言わなかった。
そのうち磯が眠そうに大欠伸をしたので、お源は垢染た煎餅布団を一枚敷いて一枚被けて二人一緒に一個身体のようになって首を縮めて寝て了った。
壁の隙間や床下から寒い夜風が吹きこむので二人は手足も縮められるだけ縮めているが、それでも磯の背部は半分外に露出ていた。