お源は布団へ打伏して泣きだした。
磯吉はふいと起って土間に下りて麻裏を突掛けるや戸外へ飛び出した。
戸外は月冴えて風はないが、骨身に徹える寒さに磯は大急ぎで新開の通へ出て、七八丁もゆくと金次という仲間が居る、其家を訪ねて、十時過まで金次と将棋を指して遊んだが帰掛に一寸一円貸せと頼んだ。
お源は布団へ打伏して泣きだした。
磯吉はふいと起って土間に下りて麻裏を突掛けるや戸外へ飛び出した。
戸外は月冴えて風はないが、骨身に徹える寒さに磯は大急ぎで新開の通へ出て、七八丁もゆくと金次という仲間が居る、其家を訪ねて、十時過まで金次と将棋を指して遊んだが帰掛に一寸一円貸せと頼んだ。