叔母の家は古い郷士で、そのころは大分家産が傾いていたそうですが、それでも私の目には大変金持のように見えたのでございます。
太い大黒柱や、薄暗い米倉や、葛の這い上った練塀や、深い井戸が私には皆なありがたかったので、下男下女が私のことを城下の旦坊様と言ってくれるのがうれしかったのでございます。
けれども何より嬉しくって今思いだしても堪りませんのは同じ年ごろの従兄弟と二人で遊ぶことでした。
叔母の家は古い郷士で、そのころは大分家産が傾いていたそうですが、それでも私の目には大変金持のように見えたのでございます。
太い大黒柱や、薄暗い米倉や、葛の這い上った練塀や、深い井戸が私には皆なありがたかったので、下男下女が私のことを城下の旦坊様と言ってくれるのがうれしかったのでございます。
けれども何より嬉しくって今思いだしても堪りませんのは同じ年ごろの従兄弟と二人で遊ぶことでした。