ただむやみと私が可愛いので、先から先と私の行く末を考えては、それを幸福の方には取らないで、不幸せなことばかりを想い、ひとしお私がふびんで堪らないのでございました。
ある時、母は私の行く末を心配するあまりに、善教寺という寺の傍に店を出していた怪しい売卜者のところへ私を連れて参りました。
売卜者の顔はよく憶えております、丸顔の眼の深く落ちこんだ小さな老人で、顔つきは薄気味悪うございましたが母と話をするその言葉つきは大変に優しくって丁寧で、『アアさようかな、それは心配なことで、ごもっともごもっとも、よく私が卜て進ぜます』という調子でございました。