女に欺されてはならぬとばかり教えられた私がいつか罪もない女を欺すこととなり、女難を免れるつもりで女を捨てた時はもう大女難にかかっていたので、その時の私にはそれがわからなかったのでございます。
叔母の家から持ち出した金はわずか十円でございますから東京へ着きますと間もなく尺八を吹いて人の門に立たなければならぬ次第となりましたのです。
それから二十八の年まで足かけ十年の間のことは申し上げますまい。
女に欺されてはならぬとばかり教えられた私がいつか罪もない女を欺すこととなり、女難を免れるつもりで女を捨てた時はもう大女難にかかっていたので、その時の私にはそれがわからなかったのでございます。
叔母の家から持ち出した金はわずか十円でございますから東京へ着きますと間もなく尺八を吹いて人の門に立たなければならぬ次第となりましたのです。
それから二十八の年まで足かけ十年の間のことは申し上げますまい。