『そんなことができるものか、帰って寝たがよかろう』と申しますとお俊はじれったそうに『うっちゃっておいて下さいよ、酔っぱらいだから夜中にまたどんなことをするかわかるもんじゃアない、私ゃこわいワ、』と平気で煙草を吸っているのです。
私も言いようがないから黙っていますと、お俊もいつものおしゃべりに似ず黙っているのでございます、蚊帳の中から透して見ると、薄暗い洋燈の光が房々とした髪から横顔にかけてぽーッとしています、それに蒸し暑いのでダラリとした様子がいつにないなまめかしいように私は思ったのでございます。
そのうち、かれこれ二十分も経ちましたろうか。