何処を徘徊いていたのか、真蒼な顔色をしてさも困憊している様子を寝ないで待っていた母親は不審そうに見ていたが、
「お前又た風邪を引きかえしたのじゃアないかの、未だ十分でないのに余り遅くまで夜あるきをするのは可くないよ」
「何に格別の事は御座いません」と細川は何気なく言ってそのま自分の居間へ入った。
何処を徘徊いていたのか、真蒼な顔色をしてさも困憊している様子を寝ないで待っていた母親は不審そうに見ていたが、
「お前又た風邪を引きかえしたのじゃアないかの、未だ十分でないのに余り遅くまで夜あるきをするのは可くないよ」
「何に格別の事は御座いません」と細川は何気なく言ってそのま自分の居間へ入った。