その時分には、まだ汽船などというものがなかったので、風のまにまに波の上を漂って、夜も昼も東を指してきたのでありました。
老臣は船の上で、夜になれば空の星影を仰いで船のゆくえを知り、また朝になれば太陽の上るのを見てわずかに東西南北をわきまえたのであります。
そのほかはなにひとつ目に止まるものもなく、どこを見ても、ただ茫々とした青海原でありました。
その時分には、まだ汽船などというものがなかったので、風のまにまに波の上を漂って、夜も昼も東を指してきたのでありました。
老臣は船の上で、夜になれば空の星影を仰いで船のゆくえを知り、また朝になれば太陽の上るのを見てわずかに東西南北をわきまえたのであります。
そのほかはなにひとつ目に止まるものもなく、どこを見ても、ただ茫々とした青海原でありました。