文豪用例帳

作家別 名言・名文

小川未明の名言・名文

小川未明は、日本の創作童話の道をひらいた作家の一人である。新潟の高田に生まれ、早稲田で学んだ。はじめは小説も書いたが、のちに童話こそ自分の仕事だと定め、子どものための物語を書き続けた。

『赤い蝋燭と人魚』は、人間に裏切られる人魚を通して、やさしさと残酷さが隣り合う世界を描く。叙情的で、どこか哀しみを含んだ作風で知られ、「日本のアンデルセン」と呼ばれることもある。

小川未明 1882–1961
「日本のアンデルセン」と呼ばれる童話作家の先駆者。叙情的で幻想的な作品を数多く残した。代表作に『赤い蝋燭と人魚』『野ばら』など。

名言・名文

其処にはただ暗い夜と明るい昼と、悲しいことと楽しいことしかありません。小川未明『童話の詩的価値』 草は、夜々、大空に輝く星の光を仰いで、独りさびしさに泣いたのです。小川未明『山へ帰りゆく父』 悲しいことも、さびしいことも、数あまりあるほどのいろいろなめに遇うてきました。小川未明『公園の花と毒蛾』 死があってこそ生ということがあるのだ。小川未明『死と話した人』 死んでしまった人は、消えたも同じものだ。小川未明『ちょうと三つの石』 真に感じ、真に考え、真に味い得た刹那にあっては死は決して怖るべき者でない。小川未明『夕暮の窓より』 なにが幸福か、不幸かということは、神さまだけにしかわかるものでありません。小川未明『曠野』 言葉はわからなかったけれど、人情にかわりはありませんでした。小川未明『南方物語』 自分の投げた幸福の砂が独りこの人間にだけかからないはずはない。小川未明『消えた美しい不思議なにじ』 ついここにくるまでは、はかない自分の運命というものに考えつかなかったのです。小川未明『山へ帰りゆく父』 人生の如何なる高い理想も、希望も、童話の世界では実現が可能であるのだ。小川未明『日本的童話の提唱』 この希望は、この哀れな小鳥をどんなに勇気づけたかしれません。小川未明『小さな金色の翼』